未経験からグラフィックデザイナーに転職した時のことを書いています。
今回は「働きながら転職活動をしていた時期」のことを時系列でまとめました。
本格的に転職活動を始めてから、合格するまでのお話です。
- そうだ、転職しよう 編
- 働きながら転職活動開始 編 ★今回
- 採用決定 編
- 入社初日~半年 編
- 入社半年以降 編
転職活動を開始
医療関係の仕事をつづけながら、本格的に転職活動を開始しました。
すぐに転職できる状態にしておく
よい求人が見つかって、採用してもらえたとしても、
今の職場を退職できなければ転職はできません。
転職の準備として、以下のことを確認しておきました。
- 何日前に退職希望を伝えればよいか
- 次の職場にはいつから働けると伝えれば良いのか
- どのくらいの有給が残っているか
人事部の方に転職を考えていることは相談していたので、
詳細について確認をしました。
退職希望は「14日前でOK」とのことでしたが、
有休が30日近く残っていたので「使わないともったいない」という話になり、
転職先には「採用が決まったら1か月後から働ける」と伝えることにしました。
採用面接では必ず「いつから勤務できますか?」と聞かれます。
現在の職場の退職手続きに何日くらいかかるのかをよく確認しておきましょう。
転職サイトをさまよう日々
転職の気持ちが固まってからは、毎日のように求人サイトを見ていました。
今はもっとたくさんの転職サイトがありますが、私が当時みていたのは「Indeed」と「ハローワークのネット検索サービス」でした。
今現在している「医療事務」の仕事も探していましたが、「やりたい仕事をやってみる」という気持ちも捨てきれず、色々な求人を見ていました。
お花屋さん、パン屋さん、レンタカー屋さん(車が好きなので…)
どれも今とは全く違う世界なので、考えるだけでわくわくしていました。
その中でも一番「やりたい!」と思えたのが「制作系の仕事」でした。
グラフィックデザイナーという具体的なところまではイメージできていませんでしたが
「何かを描いたり、デザインしたりする仕事がしてみたい!」という気持ちがどんどん膨らんでいきました。
もともと絵を描くのが趣味で、デザインにも興味がありました。
それを仕事にできるかもと思うと、ほんとうにワクワクしました!
立ちはだかる「未経験」の壁
そのあとも半年ほど転職サイトをさまよい続けます。
そのころは、「制作」や「デザイン」「イラスト」「編集」などのキーワードで求人を探していました。
当時出てきた求人はこんな感じでした。
パチンコ店のインハウスデザイナー(パチンコの広告を作る)|広報編集者|デザイン会社の営業|グラフィックデザイナー|インテリアコーディネーター など
意外とたくさんの求人がありましたが、どれも応募すらしませんでした。
というか、「応募することすらできない」という感じです。
求人には必ず「必要な資格・経験」の欄があります。
上記のどの求人も「デザイナーとしての実務経験〇年以上」という条件が付いていました。
医療事務の仕事しかしたことがない「未経験」の私は、その時点でスタート位置につくことすらできませんでした…。
検索条件の「未経験可」にチェックを入れて、求人を検索すると
さっきまであんなにたくさんあった求人が「0件」になり、絶望しました…。
未経験ということがこれほどネックになるとは思いませんでした…。
応募・面接
未経験では厳しい…と実感し、おとなしく「医療事務」にしぼって求人を探しましたが
一度憧れてしまった気持ちをなかなかあきらめきれず…。
「ないよな~」と思いながらも「未経験可」にチェックを入れて、制作の仕事を検索してはショックを受け、ということを繰り返していました。笑
資格も持っていたので、医療事務の仕事はたくさんヒットしました。
「良さそう」と思っても、制作の仕事をあきらめきれず
もしかしたら、求人がでてくるかもだし…
と医療事務の仕事に応募をすることはありませんでした。
そこから希望を持ち続けること3ヶ月…笑
やっと「未経験可」でヒットする制作系の求人が出てきました!
1社目:写真屋さんに応募
地元の写真屋さんの求人でした。
仕事内容:写真の編集・慣れてきたら撮影も
雇用形態:正社員
必要経験:とくになし
募集理由:欠員補充のため
コメント:PCやカメラの操作も指導しますので、未経験可
写真にも興味があったので「やってみたい!」と思えた仕事でした。
そして何より、未経験でもOKということ。
撮影についても教えてもらえるし安心、と思い応募してみることにしました。
ハローワークの紹介状が必要だったので、仕事の合間を縫ってハローワークに行き
無事に面接の日時が決まりました。
面接を終え帰宅したところ、急に違和感が…。
■面接は、散らかった撮影スタジオで。(違和感①)
■社長と奥さんと社員、5人に囲まれて面接スタート。(違和感②)
■「すぐに働けるのか」「欠員募集だから頑張ってもらわないと困る」「教えるけど、初心者にカメラは難しいよ」というようなマイナスコメントばかり言われる。(違和感③)
■写真屋さんなのにホームページもSNSもなかった(違和感④)
「こんなところに採用されたら困る!!」という本能が働き、翌朝、こちらから辞退の電話を入れました(笑)
(余談ですが、業界内ではあまり評判がよろしくない写真屋さんだったようです)
2社目:デザイン制作会社に応募?
写真屋さん事件から少しして、また少し希望を持てる求人が見つかりました。
「アルバイト」のような勤務形態でしたが、デザイン会社のグラフィックデザイナーアシスタントのような求人でした。
仕事内容:グラフィックデザイナーのアシスタント
雇用形態:パート・アルバイト
必要経験:Illustratorの基本操作
募集理由:欠員補充のため
コメント:未経験可
経験はいらないものの、「Illustratorの基本操作ができること」が条件でした。
独身だったので「アルバイトじゃ生活できない」ということもありましたが
Illustratorを触ったこともなかったので断念しました。
Illustratorというものが使えると、少し希望があるのかも!
とイラレの勉強をしはじめたのはこのころです。
3社目:印刷会社のグラフィックデザイナー求人に応募
そうこうしているうちに本格的に転職活動を始めてから1年以上たっていましたが
まだ懲りずに求人を探していました。
そこでヒットしたのが「印刷会社のグラフィックデザイナー」の求人でした。
仕事内容:グラフィックデザイナー・印刷の補佐
雇用形態:正社員
必要経験:とくになし
募集理由:増員のため
コメント:未経験可。書類選考があります。半年間は試用期間。
デザイナーとしての実務経験も、Illustratorの基本操作もなにも条件はありませんでした。
これほんと?大丈夫なやつ?という気持ちはありましたが
自分から採用をお断りした経験もあったので(写真屋さんに応募を参照)
やばそうなら断ろう!という気持ちで受けてみることにしました。
こちらもハローワークを通す必要があったので、まずはハローワークへ。
書類選考があり、履歴書と職務経歴書が必要でした。
職務経歴書になにかいたらいいんだ問題
職務経歴書とは、「今での職業の経歴」「事績や業績」「取得資格やスキル」「志望動機」「自己PR」などをまとめたものです。
履歴書のようにフォーマットはないので、自分の強みや志望動機などを自由にアピールできます。
高校を出てから医療事務の仕事しかしてこなかった私は、有利になるようなアピールポイントをなにも持っていませんでした。
やったことがある部活も、吹奏楽だけ。
(美術部だったら少しアピールになったのかなぁと)
Illustratorは少し勉強しましたが、まじめに勉強を進めていなかったので「〇とか△が描ける」程度しかできなくてアピールになるものでもなく…。
医療事務の実務経験や資格を書いたところで関係なさそうだし…。
有利になりそうなアピールポイントがなかったので
「未経験だけど、どうしてもデザインの仕事がしたいんです!!!!」という強い気持ちをごり押しすることにしました。笑
・どうしてデザインがしたいのか
・興味を持ったきっかけ
などを書いていきました。
有利になるかはわからないけど
- デジタルでイラストを描いていること
- 今までに描いたイラストを数枚
- 高校生の時に、学校祭のポスター投票で1位に選ばれたこと
- 医療事務を8年も続けた忍耐力があること
などを書いて履歴書とともに投函しました。
書類選考通過→面接へ
投函してから数日後、電話がありました。
書類選考が通りましたので、面接をさせていただきたいです
一瞬、夢か現実か、わからなくなりました。笑
採用になったわけじゃないけど、やっと、一歩進めました。
そして面接の日。
面接をしてくれたのは、社長ではなく制作部の一番偉い方と、営業マネージャーの二人でした。
質問は
・志望動機
・採用されたらどんな仕事をしてみたいか
・いつから働けるか
といった、ごく普通の質問だけでした。
あとは念押しのような形で
未経験からなので、覚えることが多く相当大変だと思います。
すぐにはデザインの仕事を任せてもらえないし、しばらくはつまらない作業も多くなると思います。
がんばれそうですか?
と確認されました。
未経験というだけで、チャンス自体が少ないことも実感してきたので
このチャンスを逃してはいけない!と思い、「がんばります!」と力強く答えました。
面接に合格
結果は3日後くらいに電話がきました。
採用がきまりました。来ていただけますか?
昼休みの時間でした。
心臓が飛び出てしまうんじゃないかというほどうれしくて、何を話したのかあまり覚えていません…。笑
詳細を決めるために、後日またデザイン会社にいくことになりました。
ここまでのまとめ
- 本格的に求人を探し始めてから、1年半くらいかかった
- 「未経験」というだけでチャンス自体があまり巡ってこない
- 実務経験はなくても、Illustratorが使えると応募できる求人もある
正直に言うと、求人が見つかるかは「運次第」という部分もあります。
実務経験はなくても、Illustratorは勉強しておくことをおすすめします!
それだけでチャンスは大きく広がります!
すこし厳しいことを伝えますが、
「未経験」ということがかなりのネックになるということを理解した上で、転職に臨んでください。
それでも、可能性は0%ではありません。応援しています!