学生の時に吹奏楽をやっていたから、懐かしいな。また吹奏楽をやりたいな~
趣味で一人で楽器を吹いているけど、大勢で吹く吹奏楽もやってみたいな
大人になってからも「吹奏楽をやりたい」と感じる人はたくさんいます。
社会人吹奏楽団があるのは知っているけど、なかなかハードルが高いと感じる人もいるのではないでしょうか。
そこで、現在社会人吹奏楽団に所属する私が、楽団に入団する時の注意や確認しておくべきことなどを紹介します!
これから社会人吹奏楽団に入って活動したいと考えている方は是非一度読んでみてください。
社会人吹奏楽団ってどんなところ?という基礎知識を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

まずは地元にどんな吹奏楽団があるか調べてみる
インターネットなどで「地域名 社会人 吹奏楽」などで検索すると様々な楽団がヒットすると思います。
大人数の大きな楽団から、10名程度の小さなバンドまで意外と色々な規模の楽団があります。
最近はSNSで練習風景などを載せている楽団も増えてきましたので、楽団の雰囲気も感じることができますね。
団員募集をしている場合は、入団資格や募集しているパートが記載してある場合も多いので良くチェックしましょう。
楽団を選ぶときにチェックしておくべきこと
バンドの規模数
バンドの規模数は、団員数をチェックするか、最近の写真などが載っていればそこから推測することができます。
大編成の大きな楽団で演奏したいのに、10名程度しかいない楽団に入ってしまっては、自分がやりたいような演奏はできません。
逆に、アンサンブルやセッションのような小規模の演奏をしたいのに、大規模な楽団に入ってしまうのも方向性が違いますよね…。
自分がどんな演奏をしたいのかを明確にしておきましょう。
練習日や時間帯、場所
社会人の楽団は、仕事の合間に練習をします。
そのため、部活のように毎日練習があるというわけではありません。
「毎週水曜日 20時から22時」などというように楽団ごとに練習日や練習場所が決まっていて、その時間に練習場所に集まって練習をするということがほとんどです。
社会人なので、仕事の都合もあるでしょう。
自分の仕事や家庭のスケジュールと、楽団の練習日のスケジュールがうまく組み合わせられるかをよく確認しましょう。
また、練習場所もよく調べておきましょう。
車で行ける距離か?最寄り駅はどこなのか?片道どのくらいかかるのか?
練習時間は良くても、足がなくて練習に行けないとなってしまっては本末転倒です…。
活動内容
一年を通してどんな活動をしているのかを見てみましょう。
SNSや、ホームページに活動記録のようなものを載せている場合はそこから確認することができます。
楽団によって、一年を通しての活動にばらつきがあります。
「入ってみたら思ったより活動が多くて大変だった…」
「全然活動がなくてつまらなかった…」
とならないように、どんな活動をしているのかもしっかりチェックしておきます。
団の目標と自分のやりたいことが同じかどうか
軽く楽しく演奏できればいいかな~
全国大会を目指してバリバリ練習していきたい!
AさんとBさんは、どちらも「吹奏楽をやりたい気持ち」は同じですが、目標が違うのがわかるでしょうか?
これは楽団にも当てはまることで「楽しく演奏するのが目標の楽団」と、「トップを目指せる演奏をするのが目標の楽団」があります。
楽しく演奏したかっただけのAさんが、「トップを目指す楽団」に入団してしまっては、きっと練習がつらくて行くのがいやになってしまうでしょう。
逆に、全国大会をめざしたかったBさんが「楽しくやるのがモットーの楽団」に入団したら、周りとの温度差でモチベーションが下がってしまいます。
「自分はどんな活動をしたいのか」をしっかりと明白にして、目標やモットーが合っている楽団を必ず選びましょう。
また、最近では子連れママさん・パパさん団員で構成されたバンドなんかもあります。
「子連れでの練習参加も大歓迎!」として「練習への参加のしやすさ」を持ち味にしています。
パパママが練習している間は、団員のお子さん同士で遊ばせておくというような「お子さん参加型」のバンドも多くなってきました。
コンクールへの姿勢は大きな判断ポイント
社会人吹奏楽団もコンクールに出場することができます。
毎年全国大会へ名を残しているような楽団であれば、それなりの練習量や技術の向上を目標にしている場合が多いでしょう。
一方、「コンクールへは出場しません」と明記している楽団もあるので、楽しく楽器が吹きたいという方は、そういった楽団を選ぶのも良いでしょう。
私の地元も、「指導者が鬼のようだ」という噂の厳しい楽団もあれば、コンクールは出場しないことを掲げている楽団もあります。
大人だからそんなに厳しい指導はされないでしょう…と思うかもしれませんが、技術力の高い楽団は、大人でもピリピリした指導をされることもあります…。
当然、できなければカットされたり、コンクール選抜なんかがある楽団もあるので「大人だからゆるい」ということはありません。笑
団の目標と、自分の目標があっていないと続けていくのがつらくなってしまいます。
自分が思い描く活動ができるかどうか、はとても大事なポイントです!
貸出楽器の有無
ほとんどの場合「自己所有楽器をもっていること」が条件の楽団が多いです。
ただ、まれに「貸出楽器あり」という楽団もあるので、ここも要チェック。
今はすぐには楽器を準備できないけど、吹奏楽団に入りたい!という方は「貸出楽器あり」の楽団を選ぶのがおすすめです。
団費などの必要なお金
団の活動費として、団費をあつめます。
楽団ごとに金額が異なるので、自分が払っていける金額かどうかもしっかり確認しておきましょう。
目安としては、月1000円~3000円の範囲が多いです。
そのほか、ジャケットなどのユニフォームや、基礎練習用の楽譜の購入が別途必要な場合もあります。
また、基本的にリードやチューナーなど演奏で使うものは自分で購入することになります。
自分で道具にこだわれるのも社会人ならではです。
各自での持ち運びが多いので、譜面台は軽量で折りたたみできるものがおすすめ!
安いものでも、十分に使えます!
演奏の方向性(音楽やパフォーマンス)
どんな演奏やパフォーマンスをするのかも確認しておきましょう。
バリバリのジャズしかやらない楽団もあれば、クラシック音楽メインの楽団、ポップスが多い楽団、様々です。
また、パフォーマンスも楽団によってさまざま。
大人っぽく、しっとりとしたおしとやかな雰囲気で演奏する楽団もあれば、踊ったり動いたりしながら演奏する楽団もあります。
「J-Popとかも演奏したかったのに、クラシック音楽しかやらせてもらえない…」とならないように確認しておきましょう。
演奏会やイベントなどで、実際に楽団の演奏を何曲か聞いてみるのもおすすめです!選曲の趣味などがよくわかりますよ~!
とにもかくにも見学に行ってから決めよう
ほとんどの楽団で「見学制度」があります。
本格的に入団して活動をする前に、練習風景を見学させてもらえる制度です。
楽団にもよりますが、楽器を持参すれば練習に参加して一緒に演奏させてもらえる場合もあります。
練習風景を見学することで、団の雰囲気を肌で感じることができます!
また、実際に練習場所に行ってみることで交通の便がわかったりするので「練習への行きやすさ」の判断材料にもなります。
見学するまでの流れ
実際に「見学してみようかな」と思ってから、見学に行くまでの流れを解説します。
①楽団のホームページやSNSから見学したいことを連絡する
まずは、楽団宛てに「見学希望」の旨を伝えます。
SNSのダイレクトメッセージでやり取りをするか、メールでのやり取りになることがほとんどです。
- 希望楽器
- 楽器歴(初心者の場合は、どの程度の技術があるか)
- 年齢
- 自己所有楽器の有無
などをそえると、楽団側でもスムーズに確認ができます。
②見学日のすり合わせ
いつ見学に来れるか、また楽団側での練習内容などから見学に行く日をすり合わせます。
練習日に楽器を持参した方が良いかなども確認しておくと良いでしょう。
③いざ見学へ!
見学当日は緊張しますよね…!勇気を出して練習場所へ向かいましょう!
見学ではどんなところを見てくればいい?
見学に行ったら、ホームページではわからない「楽団の雰囲気」を実感することができます。
私も2つの楽団を見学したことがありますが、それぞれの楽団で雰囲気が違いました。
1つ目の楽団は、第一希望の楽団だったのですが、見学の時はほぼ放置プレイのような感じでした。笑
さらっと団費について、練習についてなどを説明されて終了。
2つ目の楽団は、ついでに見てみようかな程度の楽団。
ですが、見学に行ってみたら、熱烈歓迎!といった感じで、見学初日から「一緒に吹きましょう!」と合奏に参加させてもらいました。
練習後もいろいろ話をしてくださって、とても楽しかった記憶があります。
(結果、2つ目に見学に行った楽団に入団しました。)
気になっていることや不安なことを直接聞けるのも、見学の良いところ。
団員同士の中の良さや、練習の雰囲気、演奏のクオリティ、年齢層なども見てきましょう。
見学は1回だけという決まりはないことがほとんどなので、2~3回見学に行ってみるのもおすすめです。
楽しそう!と思えたら、やってみましょう
実際に見学に行ってみて、どうだったでしょうか?
「あの中に入って、一緒に演奏したい!」と思ったのであれば、思い切って飛び込んでみましょう!
吹奏楽団といっても、しょせんは趣味の楽団です。
仕事ではないのですから、自分が楽しめるかどうかがいちばん大事です。
また、大人ですから突然「仕事の事情」「家庭の事情」いろんな問題を抱えることも多いです。
転勤するので、もう活動できない
親の介護が大変で、練習に来れない
体調をくずしてしまい、練習にこれない
それぞれ、色んな問題があって、退団することになってしまったかたもたくさんいます。
でも、「大人だからいろいろあるよね」というのが前提としてあるので、「なんでやめるの!」なんて怒る人はいません。
基本的に「来るもの拒まず、去る者追わず」な楽団が多いと思います。
なので、楽団の方向性などを確認して、「やってみたい」と思ったのであれば、一度やってみるのも良いと思います。
大人になっても趣味があるというのは、なかなかに楽しいものですよ!